沖縄のゲーム喫茶

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更新日:2017年11月8日

沖縄における最大のギャンブリング(ゲーミング)は、「ゲーム喫茶」(あるいは「ゲーム喫茶店」)となっている可能性がある。沖縄のゲーム喫茶とは、花札などカードゲームをプレイすることのできるテーブル筐体のゲーム機を設置した飲食店である。コーヒーなどの喫茶メニューだけでなく、ステーキやAランチといった食事メニューを提供する店舗が多い。18歳未満の立入を禁止する告知や、猪鹿蝶など花札のイラスト、「初回五光プレゼント」など特典サービスの告知などの装飾物が店外に掲げられていることにより、ゲーム喫茶を他の飲食店と区別することができる。


ゲーム喫茶では、ゲームで得た得点を現金に換金できるようである。当然ながら換金は違法であり、賭博罪に該当する。換金が行われ、すなわち賭博の実態があることが立証されれば、経営者を常習賭博罪で送検するなどの検挙が行われる。また、賭博罪による立件に至らない事案であっても、ゲーム喫茶はゲーム機を設置しているために「特定遊興飲食店」の定義に該当し風営法の所管に入る。そのため、時間外営業や青少年の立入が確認されれば、営業許可の取り消しや営業停止といった行政処分が下されることになる。


沖縄県公安委員会の文書によれば、2007年4月現在で県下に571軒のゲーム喫茶が営業していたようである。また2013年11月の文書で警察は、沖縄県のゲーム喫茶について「件数そのものが全国一である。人口比(10万人当たり)は沖縄は35件、全国平均が2件なので突出して多い。全国的にゲーム喫茶は減少しているが、沖縄はそのような傾向はない」と説明している。沖縄県の人口を約140万人とすれば、ゲーム喫茶の軒数は490軒となる。2007年4月から2013年11月までの6年半で81軒の減少、14.2%の減少率となり、県内のゲーム喫茶の軒数については「ゆるやかに減少している」といった表現が適当だろう。2016年に「一斉検挙」も行われたようであるが、店舗数の大幅な減少に直結したという印象は受けない。


沖縄県のゲーム喫茶の店舗数は、県下にあるパチンコ・パチスロホール81店舗の約5倍にのぼる。なぜ、沖縄にゲーム喫茶がこれほど多いのか。その理由として第一に、飲食店としての業態を併せ持つことが挙げられるだろう。ゲーム喫茶で「ゲーム」をせず、飲食だけをする地域住民も多いようである。「ゲーム」からの売上よりも飲食での売り上げの方が多いゲーム喫茶も多いのではないか。次に、ランニングコストの低さがあるだろう。一度ゲーム機を導入すれば、パチンコ・パチスロと違い、その入替はほぼ不要である。ゲーム機の購入価格も、パチンコ・パチスロより低いだろう。3点目に、検挙率の低さがある。毎年数回ほど、ゲーム喫茶が検挙されたという記事が地元紙に掲載されているが、店舗数の多さから見れば検挙される店舗はごく一部にとどまっている。最後に、地域住民との身近さがあるだろう。車社会の沖縄ではあるが、渋滞が慢性化しており、遠くのパチンコホールよりも近くのゲーム喫茶が選ばれる機会は多いだろう。夜型社会の沖縄において、アルコールをとってからでも通える徒歩圏にあり、しかも深夜でも営業しているゲーム喫茶は、利便性が高いと言える。


ゲーム喫茶もパチンコ・パチスロと同様に、顧客の高齢化、そしてスマートフォンを使ったオンラインカジノや公営競技のインターネット投票との競合の結果、利用頻度と使用金額が減少、売上も減少し、さらにグレーゾーン撤廃による取締りの厳格化も加わって、その店舗数は減少の一途を辿るだろう。ただし、この減少トレンドが反転することはあり得ないが、減少のペースはこれまでと同じく、極めて緩やかなものになると推測される。

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