2016年の沖縄パチンコ市場

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となりのギャンブリング 第3回

2016年の沖縄パチンコ市場

2016年1年間の沖縄県内のパチンコ市場はどうだったのでしょうか。  「遊技くぎ」問題での「検定機と性能が異なる可能性のある遊技機」や「高射幸性遊技機」の撤去回収で激しく揺れたパチンコ産業の2016年でしたが、沖縄のパチンコホールでは30パイのAタイプを機種構成の軸に据えているため、撤去の対象となったパチンコ・マックスタイプやパチスロ・ATタイプの設置比率が低く抑えられているため、影響は比較的軽微でした。それでも全国的な「パチンコ離れ」の風潮は沖縄にもあり、客数・稼働率は前年よりもさらに低下していた印象を受けます。

2016年における沖縄パチンコ市場での最大のニュースは、北海道のパチンコホール企業である正栄プロジェクトの進出でした。同社は、『イーグル』の屋号で北海道を中心にして、関東地方、大阪、福岡にも店舗を展開しています。年末にはM&Aで秋田のホール企業も傘下に収めたと公表するなど、店舗数を急速に増やし全国展開をすすめています。『イーグル』が沖縄での進出先に選んだのは、本島南部に位置する豊見城市内の西部にある埋め立て地・豊崎。アウトレットモール「あしびなー」の近くで、沿岸部を走る国道331号線のバイパスによって那覇の市街地や空港と直結しています。通常貸し専門店と低貸し専門店のツイン店舗で、設置台数はそれぞれ560台、2店舗計1120台と、県内最大級となります。県外、しかも北海道からの初進出企業、そして最大級の通常貸し・低貸し専門のツイン店舗と、話題性に欠かない新店舗のオープンでした。

2015年度(2015年4月~2016年3月期)の沖縄県内企業売上高ランキングが2016年の半ばに東京商工リサーチ沖縄支店より発表されています。ホール企業からは100位以内に、8位にサンシャイン(『サンシャイン』『ジャンボ』)、12位にピータイム(『ピータイム』)、28位にモリ(アムズグループ、『アムズガーデン』)、44位にJ・Park(『J・Park』、サンシャインと同じオータグループ)、92位にアール・ケイ・アミューズメント(アムズグループ、『アムズガーデン』)がランクインしています。県内に10店舗以上を展開するホール企業のうちイースペース(Eスペースグループ、『イースペース』『ラッキー』『ファラオ』『ルクソール』)のみは、県外の福岡県に拠点を置いているためにランクインしていません。

県内に最多のホール数となる26店舗を展開するサンシャインは堂々、県内企業売上ランキングの10位以内にランクインしており、安定感があります。ホール企業としてはサンシャインの次にランクインしたピータイムは、前年の2015年12月に『ピータイムもとぶ』、『ピータイム与那原』と相次いで新規オープンさせ、2016年の年末にも『ピータイム今帰仁』をオープンさせて2年連続の出店を果たしています。2016年中の新規オープンは、豊見城の『イーグル』2店舗と今帰仁の『ピータイム』の3店舗のみで、県内企業からの出店はピータイムのみでした。近年、同社が新規出店しているのはいずれも周辺に競合店の無いホール空白地帯となっており、いわゆる「ブルーオーシャン」戦略を採っていると判断できます。

本土のパチンコ産業は、個々の企業のなかには上り調子のものがあっても、全体として見れば凋落の一途をたどっています。ですが沖縄県内のパチンコ市場は、沖縄経済の好調さにも助けられて本土とは違う方向に向かっているように見えます。沖縄のパチンコ市場に可能性があることは、北海道から『イーグル』が進出してきたことからも裏付けられます。沖縄のパチンコ産業は今後さらに、本土のトレンドとは距離を置き、カスタマーファーストに徹した沖縄独自の経営戦略を構築し維持していく必要があるでしょう。

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